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■前集18項

蓋世功労、当不得一個矜字。
弥天罪過、当不得一個悔字。

世を蓋(おお)うの功労も、一個の矜(きょう)の字に当たり得ず。
天に弥(わた)るの罪過も、一個の悔(かい)の字に当たり得ず。

一世を風靡するような功績も、それを誇るようでは台無しとなる。
天下に轟く様な大罪も、悔いて反省すれば消えてしまう。
つまり、活人の人生は打ち上げ花火のような一過性で派手なものではなく、薬草のように野に在って心を癒し、化して良薬となることである。
言い換えれば、活人は下衆な人間とは袂を別して、正しいと信じる吾道を淡々と独り歩けということである。
慧智(030531)