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■前集21項

家庭有個真仏、日用有種真道。
人能誠心和気、愉色婉言、使父母兄弟間、形骸両釈、意気交流、勝於調息観心万倍矣。

家庭に個の真仏あり、日用に種の真道あり。
人よく誠心和気、愉色婉言(ゆしょくえんげん)、父母兄弟の間をして、形骸両(ふた)つながら釈(と)け、意気こもごも流れしめば、調息観心に勝ること万倍なり。

家庭には本当の仏様が居るし、日常の生活には本当の達人がいる。
真心から和やかな雰囲気をつくり、にこやかな顔で楽しく語り合い、父母兄弟の間に壁を作らず、気持ちを通わせることが出来たなら、呼吸を調えたり本来の自己を内観することより何万倍も勝る。
つまり、人生の本質が見えていれば坐禅など必要はない。しかし、そうでないから坐禅をして自分の心の中の善心を語れ。
言い換えれば、活人とは、人生の達人への道の仮の名前なのだ。
慧智(030601)