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■前集107項

士君子持身不可軽。
軽則物能撓我、而無悠閒鎮定之趣。
用意不可重。
重則我為物泥、而無瀟洒活溌之機。

士君子(しくんし)、身を持(じ)するに軽くするべからず。
軽くすれば、即(すなわ)ち物(もの)能(よ)く、我を撓(たわ)めて、悠閒鎮定(ゆうかんちんてい)の趣(おもむき)無し。
意(い)、用うるに重くすべからず。
重くすれば、即ち我物に泥(なず)まれ、瀟洒活溌(しょうしゃかっぱつ)の機無し。

人の上に立つ立派な人間は、軽がるしい行動は慎みなさい。
軽々しく行動すれば、自分のペースが乱され、悠々自適さを失う。
だからと言って、重々しくしていたのでは、物まみれになり、センスが良くキビキビした動きが出来なくなる。
つまり、トップの行動はタイミングが重要で、早すぎても、遅すぎても駄目ということ。
言い換えれば、活人は、適時的確適任を知り、適宜適切な支援が出来る人と言えるだろう。
慧智(030615)