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■前集120項

当恕火慾水正騰沸処、明明知得、又明明犯着。
知的是誰、犯的又是誰。
此処能猛然転念、邪魔便為真君矣。

恕火慾水(どかようすい)の正(まさ)に騰沸(ふっとう)する処(ところ)に当たりて、明々(めいめい)に知得(ちとく)し、又(また)、明々に犯着(はんちゃく)す。
知るところ、是れ誰ぞ。犯すところ、又、是れ誰ぞ。
此の処、能(よ)く猛然(もうぜん)として念(ねん)を転(てん)ずれば、邪魔(じゃま)、便(すなわ)ち真君(しんくん)と為(なら)ん。

怒りの火と欲望の水が、正に沸き立つ場面では、解っていてもミスを犯してしまう。
解っていてもミスを犯してしまうのは何故だろう。
この点についてしっかりと考えて、発想を転換すれば、ミスを犯した心が、正しい行動をする心に変身するだろう。
つまり、業が深い人間は、意識転換すれば、悟りも大きいということ。
言い換えれば、活人候補は逸れ者の中から現れ、良縁が活人を生むのかもしれない。
慧智(030617)