«« ■前集7項 | メイン | ■前集9項 » »

■前集8項

天地寂然不動、而気機無息少停。日月昼夜奔馳、而貞明万古不易。
故君子、閒時要有喫緊的心思、忙処要有悠閒的趣味。

天地は寂然(せきぜん)として動かずして、而(しか)も気機は息(や)むことなく、停まること少(まれ)なり。
日月(にちげつ)は昼夜に奔馳(ほんち)して、而(しか)も貞明(ていめい)は万古に易(かわ)らず。
故に君子は、閒時(かんじ)に喫緊(きつきん)の心思うるを要し、忙処(ぼうしょ)に悠閒(ゆうかん)の趣味(おもむき)あるを要す。

天地はひっそりとして動かないように見えるが、働きを止めることはなく、太陽や月の明るさは永遠に変らない。だから人の上に立つ者は、暇な時こそ張詰め、忙しい時こそゆったりとした心構えが必要である。
つまり、小人(しょうにん)は閑居すれば不善を成すが、大人(たいじん)は閑居しても成果を成すということ。
言い換えれば、活人は随所で主なのだ。
慧智(1030531)