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■前集38項

降魔者、先降自心。
心伏則群魔退聴。
馭横者、先馭此気。
気平則外横不侵。

魔(ま)を降(くだ)すには、先(ま)ず自(みずから)の心を降(くだ)す。心伏(しんふく)すれば、則(すな)ち群魔(ぐんま)退(しりぞ)き聴(したが)う。
横(ほしいまま)なるを馭(ぎょ)するには、先ず此(こ)の気を馭(ぎょ)す。気平(きたいら)かなれば、則(すなわ)ち外横(がいこう)も侵(おか)さず。

魔性のものを降伏させようとするなら、まず自分の心にある魔性を降伏させなければならない。煩悩や妄想を滅することができれば、外的な魔性は引き下がり逆らうことはなくなる。
また、横暴なものを制御しようとするなら、まず自分の心にある横暴な気を制御するしなければならない。勝気や客気を平静にすれば、外的な横暴は自分に進入することはない。
つまり、怖いからといって逃げればつけ込まれる。しかし、毅然としていれば、つけ込まれないということ。正に活人道。
言い換えれば、活人の奥義は泰然自若。平常心是道。無事是貴人ということだろう。
慧智(030603)