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■前集48項

吉人無論作用安詳、即夢寐神魂、無非和気。
凶人無論行事狼戻、即声音咲語、渾是殺機。

吉人(きつじん)は作用の安詳(あんしょう)をなる論ずるまでもなく、即(すなわ)ち夢寐(むび)の神魂(しんこん)も、和気(わきに)に非(あら)ざるは無し。
凶人(きゅううじん)は行事の狼戻(ろうれい)なるを論ずるまでもなく、即(すなわ)ち声音(せいいん)の咲語(しょうご)も、渾(すべ)て是(こ)れ殺機なり。

幸せを呼べる人は、日常生活が安らかで整っていることは言うまでもなく、夢うつつの時でさえゆったりとしている。一方、不幸を呼ぶ人は、日常の行動が捻くれて、悪どい事は言うまでもなく、声や笑い声まで、全てが殺気立っている。
つまり、幸せは穏やでゆったりとして人に集まり、不幸は捻くれ者で、殺気だった悪どい人間にあつまるということ。
言い換えれば、活人は、捻くれ者を傍に寄せ付けてはならないということ。
慧智(030605)