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■前集74項

天理路上甚寛、稍遊心、胸中便覚広大宏朗。
人欲路上甚窄、纔寄迹、眼前倶是荊棘泥塗。

天理の路上は甚(はなは)だ寛(ひろ)く、稍(やや)心を遊ばせば、胸中は便(すなわ)ち広大宏朗(こうだいこうろう)なるを覚(おぼ)ゆ。
人欲の路上は甚(はなは)だ窄(せま)く、纔(わず)かに迹(あと)を寄すれば、眼前は倶(とも)に是れ荊棘泥塗(けいきょくでいと)なり。

真理に向かう天の道は広く、心をチョット遊ばせれば、広く伸び伸びとした感覚が湧く。
私利私欲の迷いの道は狭く、一歩でも入り込めば、いばらや、泥だらけの道であることが解かる。
つまり、清心万能、邪心万危ということ。
言い換えれば、活人は、私利を離れ、公利を目指して働く者と言える。
慧智(030609)