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■前集73項

天地之気、暖則生、寒則殺。
故性気清冷者、受享亦凉薄。
唯和気熱心之人、其福亦厚、其沢亦長。

天地の気、暖(だん)なれば則(すなわ)ち生じ、寒なれば則(すなわ)ち殺(さい)す。
故に性気(せいき)の清冷(せいれい)なる者は、受享(じゅきょう)も亦(ま)た凉薄(りょうはく)なり。
唯(た)だ、気が和らかく、心熱つき人のみ、其の福も亦(ま)た厚く、その沢(うるおい)も亦(ま)た長し。

大自然の「気」が、暖かければ生まれ、寒ければ死ぬ。
だから、人の「気」が冷たければ、受ける幸福も少ない。
よって「気」が穏やかで、暖かい人だけが、恵みを長く味わえるのだ。
つまり、幸福は穏やかな者にのみ実現するということ。
言い換えれば、活人は活き活き働きつつも、穏やかな穂とと言えるだろう。
慧智(030609)