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■前集118項

衰颯的景象、就在盛満中。
発生的機緘、即在零落内。
故君子、居安宜操一心以慮患、処変当堅百忍以図成。

衰颯(すいさつ)の景象(けいしょう)は、就(すなわ)ち盛満(せいまん)の中(なか)に在り、発生の機緘(きかん)は、即(すなわ)ち零落(れいらく)の内(うち)に在る。
故に、君子は安(やす)きに居(お)りて、宜(よろ)しく一心(いっしん)を操(と)り、以って患(うれい)を慮(おもんぱか)り、変(へん)に処(お)りて当(まさ)に百忍(はくにん)を堅(かた)くして以って成(な)るを図(はか)るべし。

衰退の兆しは隆盛の時に始まり、芽吹きは葉が枯れて落ちる時に始まっている。
故に、上に立つ者は繁栄している時に、将来の危機管理に心を集中し、非常事態とあればしっかりと耐える準備をしておくこと。
つまり、原因は結果の中に潜んでいるし、結果は原因の中に潜んでいるので、上に立つ者は「陽」の時には「陰」をに備え、「陰」の時は「陽」に備えてくべきなのだ。
言い換えれば、活人は、因⇔縁⇔果の法則を体現している人となる。
慧智(030617)