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■前集155項

謝事当謝於正盛之時、居身宜居於独後之地。
謹徳須謹於至微之事、施恩務施於不報之人。

事を謝(しゃ)するは、当(まさ)に正盛(せいせい)の時に謝(しゃ)すべく、身を居(お)くは宜しく独後(どくご)の地に居(お)くべし。
徳を謹(つつ)しむは、須(すべか)らく至微(しび)の事を謹しむべく、恩を施すは務めて報(ほう)ぜざるの人に施(ほどこ)せ。

引退(引き際)は全盛時代に行いない、職務(椅子)は取り合いの無い地位を引受なさい。
また、ボランティアをする時は細やかな注意をして、恩返しなどが出来ない人にしなさい。
つまり、自分の利益に一見反することこそが、本来の自己を実現し人間的な価値をあげることになるということ。
言い換えれば、活人は中途半端な口先ではなく首尾一貫しているということだ。
慧智(030624)