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■前集157項

徳者事業之基。
未有基不固而棟宇堅久者。
心者後裔之根。
未有根不植而枝葉栄茂者

徳(とく)は事業(じぎょう)の基(もとい)なり。
未だ基固(もとい)固(かた)からずして棟宇(とうじ)の堅久(けんきゅう)なる者有らず。
心(こころ)ある者は、後裔(こうえい)の根なり。
未だ根(ね)の植(た)たずして枝葉(えだは)の栄茂(えいも)する者有らず。

人柄は事業の基礎である。
かつて基礎が固まらないのに棟上(むねあげ)した家が長持ちしたことはない。
心は子孫の反映を左右する根本である。
根本である根がしっかりと張っていないのに、幹や葉が立派に成長したことはない。
つまり、何は無くても「基礎固め」ということ。
言換えれば、活人は、急いては事を仕損ずる、ということを戒めにしておきなさいということ。看脚下と同じように足元を見て心調えろということでもある。
慧智(030625)