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■前集177項

遇欺詐的人、以誠心感動之、遇暴戻的人、以和気薫蒸之、遇傾邪私曲的人、以名義気節激礪之。
天下無不入我陶冶中矣。

欺詐(きき)の人(ひと)に遇(あ)わば、誠心(せいしん)を以(もっ)て之(これ)を感動させ、暴戻(ぼうれい)の人(ひと)に遇(あ)わば、和気(わき)を以(もっ)て之(これ)を薫蒸(くんじょう)せしめ、傾邪私曲(けいじゃしきょく)の人に遇(あ)わば、名義気節(めいぎきせつ)を以て之(これ)を激礪(げきれい)す。
天下(てんか)、我が陶冶(とうや)の中(なか)に入らざること無し。

嘘つきの人間に会ったら、真心を尽くして揺り動かし(感動)、乱暴で道を外した人にあったら、温和な心で薫蒸(善に感化)し、邪悪な捻くれ者に会ったら、大義名分と意欲で励まし。
そうすれば、世の中に自分の指導力が通用しない人間はいない。
つまり、どんな人間でも適切な対応をすれば、改心させることが出来るということ。
言い換えれば、活人は、人を観て法を説き、相手の個性上の癖に応じた固有に説得法を身に付けなさいということで、それが出来ないようでは指導力があるとはとても言えませんということを覚えておこう。
慧智(030629)