«« ■前集152項 | メイン | ■前集154項 » »

■前集153項

事有急之不白者、寛之或自明。
毋躁急以速其忿。
人有操之不従者、縦之或自化。
毋操切以益其頑。

事、之を急にして白(あきら)かならざる者(もの)有り、之を寛(ひろく)せば、或(ある)いは自(おのず)から明(あき)らかならん。
躁(さわ)ぎ急(いそ)ぎ以て其の忿(いか)りを速(いそぐ)くこと毋(なか)れ。
人、之を操(と)りて従(したが)わざる者有り、之を縦(はな)てば或(ある)いは自(おの)ずから化せん。
操(と)ること切(せつ)にして以て其の頑(がん)を益(ま)すこと毋(なか)れ。

物事は焦っても急き立ててもハッキリしない事があるが、ユッタリと構えれば自然とハッキリする明らかになることもある。
とにかく、事を急ぎ過ぎて相手を怒らせてはならない。
相手を操ろうとしたら反抗するが、自由にさせれば思い通りに動く者もいる。
とにかく、事を焦って意固地にさせてはならない。
つまり、時間というものは必ずしも自分と相手が同じ価値で動いているわけではないので、事を確実に成し遂げるには時間の緩急を使い分けることだ。
言換えれば、活人は以下なる時でも、観自在、自由自在であれ、ということ。
慧智(030624)