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■前集166項

人之過誤宜恕、而在己則不可恕。
己之困辱当忍、而在人則不可忍。

人の過誤(かご)は宜しく恕(ゆる)すべきも、而(しか)も己(おのれ)に在(あ)りては則(すなわ)ち恕(ゆる)すべからず。
己(おのれ)の困辱(こんじょく)は当(まさ)に忍(しの)ぶべきも、而(しか)も人に存(あ)りては則(すなわ)ち忍ぶべからず。

他人の過ちは許すようにすべきであるが、自分の過ちは許してはいけない。
自分の苦しみや辱めは耐えなければならないが、他人の苦境は黙っていてはいけない。
つまり、自分には本当の意味で厳しく、他人には本当の意味で優しくしなさいということ。
言換えると、活人は、教訓から本質を学び、上っ面の厳しさや優しさの惑わされるなということだ。
慧智(1030626)