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■前集167項

能脱俗便是奇。
作意尚奇者、不為奇而為異。
不合汚便是清。
絶俗求清者、不為清而為激。

能(よ)く俗(ぞく)を脱(だっ)すれば、便(すなわ)ち是れ奇なり。
意(い)を作(な)して奇(き)を尚(とうと)ぶ者は、奇と為(な)さずして異(い)と為(な)す。
汚(けがれ)に合(がっ)せざれば、便(すなわ)ち是れ清(せい)なり。
俗(ぞく)を絶(た)ちて清(せい)を求(もと)むる者(もの)は、清(せい)と為(な)さずして激(げき)と為す。

俗人の世界を超越できることは非凡である。
故意に奇をてらう者は、奇人ではなく変人である。
汚れに染まらないことが高潔である。
俗人の世界を超越して高潔を求める者は、高潔ではなく過激である。
つまり、本質は身近にあり、それを知らない者は過剰反応するが、それは浅智慧で本物ではないということ。
言い換えれば、活人が人間的に向上しようとする時は、形式ではなく、日常生活での実践こそ大事だということ。
慧智(030627)