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■前集173項

無事時心易昏冥。
宜寂寂而照以惺惺。
有事時心易奔逸。
宜惺惺而主以寂寂。

事(こと)無(な)きの時(とき)は、心(こころ)、昏冥(こんめい)し易(や)すし。
宜(よろ)しく寂寂(せきせき)にして、照(てら)すに惺惺(せいせい)を以(もつ)てすべし。
事(こと)有(あ)るの時(とき)は、心(こころ)、奔逸(ほんいつ)し易(や)すし。
宜しく惺惺(せいせい)にして、主(しゅ)とするに寂寂(せきせき)を以(もつ)てすべし。

何の事件も起こらない時は、心がボンヤリし易い。
だから、静かで澄み切った心で見なさい。
これに反して事件が有る時は、心が常軌を逸し易い。
だから、澄み切った静かな心で見なさい、
つまり、どんな時でも、心静かに、澄み切った気持ちで居なさいということ。
言い換えれば、活人には、「平常心是道」を座右の銘にしておくことを奨める。
慧智(030628)