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■前集174項

議事者、身在事外、宜悉利害之情。
任事者、身居事中、当忘利害之慮。

事(こと)を議(ぎ)する者(もの)は、身(み)、事の外(そと)に在(あ)りて、宜(よろ)しく利害(りがい)の情(じょう)を悉(つく)すべし。
事に任(にん)ずる者は、身、事の中に居(あ)りて、当(まさ)に利害の慮(おもんぱかり)りを忘(わす)るべし。

物事を考える時は、我が身を客観的な立場において利害に対する判断を十分に考慮しなさい。
しかしそれを実行する時は当事者となって利害に対する打算を忘れなさい。
つまり、物事は始まるまでは多面的に考え付くし、いざ実行する段になれば、あれこれ考えずに只管行動しなさいということ。
言い換えれば、活人は、始まるまでは頭で考え尽くし、始まれば心で行動し尽くせということ。
慧智(030628)