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■前集186項

持身不可太皎潔。
一切汚辱垢穢、要茹納得。
与人不可太分明。
一切善悪賢愚、要包容得。

身(み)を持(じ)するに太(はなは)だ皎潔(こうけつ)なるべからず。
一切(いっさい)の汚辱垢穢(おじょくこうあい)をも茹納(じょうのう)し得(え)んことを要(よう)す。
人(ひと)に与(くみ)するには太(はなは)だ分明なるべからず。
一切の善悪賢愚(ぜんあくけんぐ)をも、包容(ほうよう)し得(え)んことを要す。

身を保つにはあまり潔癖であってはならない。
全ての汚(よご)れも穢(けが)れも併せ呑む必要がある。
人と共に事を成す時は、割り切り過ぎてはならない。
全ての善人、悪人、賢人、愚民も受容できる必要がある。
つまり、極論に走らず、大きな心で、結局は相対的な善悪、賢愚など併せ飲まなければ最終的な目標である清廉潔白は実現しないということ。
言換えれば、活人は「清濁併せ呑む」ことを辞すな、ということ。
慧智(030701)