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■前集213項

事稍払逆、便思不如我的人、則怨尤自消。
心稍怠荒、便思勝似我的人、則精神自奮。

事(こと)稍(やや)払逆(ふっぎゃく)するとき、便(すなわ)ち我(われ)に如(し)かざるの人(ひと)を思(おも)わば、則(すなわ)ち怨尤(えんゆう)自(おの)ずから消(き)えん。
心(こころ)稍(やや)怠荒(たいこう)するとき、便(すなわ)ち我(われ)より勝(まさ)れるの人(ひと)を思(おも)わば、則(すなわ)ち精神(せいしん)自(おの)ずから奮(ふる)わん。

物事が思うようにならない時、自分より劣るような人間を思い出せば、不平不満に思える心は消え、やる気を失いかけたら自分より勝る人を思い出せばやる気が出てきますよ、ということ。
言換えれば、自分とおう存在は最高でもなければ最低でもないということがしっかり認識し、結果を意識せず、目の前ある事に全力を尽くしていれば、苦しまないで済みますよということ。
翻って言えば、活人が会得しておくべき大きな技は、セルフ・ストレス・マネージメントなのだ。
慧智(030706)