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■前集219項

責人者、原無過於有過之中、則情平。
責己者、求有過於無過之内、則徳進。

人(ひと)を責(せ)むるに、無過(むか)を有過(うか)の中(うち)に原(たず)ぬれば、則(すなわ)ち情(じょう)平(たいら)らかなり。
己(おの)れを責(せ)むるに、有過(うか)を無過(むか)の内(うち)に求(もと)むれば、則(すなわ)ち徳(とく)進(すす)むなり。

他人の責任を追及する時は、悪い所だけではなく、良い所を観れば、感情的にならないで済む。
自分の責任を追及する時は、良い所のなかにも悪い所を探し出せば、人格を向上させられる。
つまり、他人には正しい優しさを以て接すれば、問題はなくなるし、自分には厳しく接すれば人格は向上するということ。正にそれが活人道である。
言い換えれば、他人には弱みを要求しないで、強みを活かさせ、自分は強みを活かしつつも、弱みを無くすように精進せよということだ。
慧智(030706)