«« ■前集219項 | メイン | ■前集221項 » »

■前集220項

子弟者大人之胚胎、秀才者士夫之胚胎。
此時、若火力不到、陶鋳不純、他日、渉世立朝、終難成個令器。

子弟(してい)は大人(たいじん)の胚胎(はいたい)にして、秀才(しゅうじん)は士夫(しふ)の胚胎(はいたい)なり。
此時(このとき)、若(も)し火力(かりょく)が到(いた)らず、陶鋳純(とうちゅう・じゅん)ならざれば、他日(たじつ)、世(よ)を渉(わた)り朝(ちょう)を立(た)つとき、終(つい)に個(こ)の令器(れいき)と成(な)り難(がた)し。

若者はオトナの卵であり、秀才は成功者の卵である。
このような状態は、陶器を焼き、金属を鋳造する時の火力不足のような事があれば、後日、生長して社会に出しても、大した器にはならないということ。
つまり、成長過程にある活人は、適正な厳しさを以て未来の人材を育成していないと、未来を支える人材を失う事になりますよ、ということ。
言換えれば、活人が未来の繁栄を願うなら、才能のある者に対し体系的で一貫した適正な教育を施しなさいということ。
慧智(030706)