両忘活人禅のこころ

 『活人』とは、物事の本質を見つめ、強く、優しく、賢く、一日を一生と見立てて活き活きと生き、己の強味、己の仕事を通じて無功徳の心で社会に参加している人間と定義しています。
 『両忘活人禅』は、前出した人間像こそ正に“即心菩薩”であり、二項対立から離れ、極論を“両忘”した“活人”として生きることを覚悟し、『一日一生』を旨とし、一日を生切るために、時には禅堂に坐し、時には山野で坐り、時に大自然の中で仁王の如く立ち、大自然と己が一体であることを体得するための坐禅です。即ち、極論に走らず、拘らず、囚われず、偏らず一瞬一瞬に全力を尽くし切り、一歩一歩の歩みを確実にしてゆく禅風です。
 『両忘活人禅会』は、心と頭と体を統合し、大安心の境地を会得することを目的に、言語を超えた佛心である暗黙智を共有しようとする者の緩やかな集まりで、一人一人が自律独立した自由な意思を以て、時間・場所・様式に拘らず『坐禅』を実行する禅会で、行住坐臥、即ち“日常”こそが道場と心得つつ、志を同じくする仲間と切磋琢磨するべく、機会ある毎に勉強会を行なっている慧智和尚が代表を務める即心菩薩会の禅会です。