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2006年03月09日

■後集1項

譚山林之楽者、未必真得山林之趣。
厭名利之談者、未必尽忘名利之情。

山林(さんりん)の楽(たの)しみを譚(かた)る者(もの)は、未(いま)だ必(かなら)ずしも真(まこと)には山林(さんりん)の趣(おもむき)を得(え)ず。
名利(めいり)の譚(たん)を厭(いと)う者(もの)は、未(いま)だ必(かなら)ずしも尽(ことごと)く名利(めいり)の情(じょう)を忘(わす)れず。

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■後集2項

釣水逸事也、尚持生殺之柄。
奕棋清戯也、且動戦争之心。
可見、喜事不如省事之為適、多能不若無能之全真。

水(みず)に釣(つ)るは逸事(いつじ)なるも、尚(な)お生殺(せいさつ)の柄(へい)を持(じ)す。
奕棋(えきき)は清戯(せいぎ)なるも、且(か)つ戦争(せんそう)の心(こころ)を動(うご)かす。
見(み)るべし、事(こと)を喜(よろこ)ぶは事(こと)を省(はぶ)くに適(てき)為(た)るに如(し)かず、多能(たのう)は無能(むのう)の真(しん)を全(まっと)うするに若(し)かざることを。

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■後集3項

鴬花茂而山濃谷艶、総是乾坤之幻境。
水木落而石痩崕枯、纔見天地之真吾。

鴬花(おうか)茂(しげ)くして山(やま)濃(こま)やかに谷(たに)艶(えん)なるは、総(すべ)て是(こ)れ乾坤(けんこん)の幻境(げんきょう)なり。
水木(すいぼく)落(お)ちて石(いし)痩(や)せ崕(がけ)枯(か)れ、纔(わず)かに天地(てんち)の真吾(しんご)を見(み)る。

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■後集4項

歳月本長。
而忙者自促。
天地本寛、而鄙者自隘。
風花雪月本閒、而労攘者自冗。

歳月(さいげつ)は、本(もと)より長(なが)し。
而(しか)して忙(いそが)しき者(もの)自(みずか)ら促(せま)れりとす。
天地(てんち)は、本(もと)より寛(ひろ)し。
而(しか)して鄙(いや)しき者(もの)自(みずか)ら隘(せま)しとす。
風花雪月(ふうかせつげつ)は本(もと)より閒(かん)なり、而(しか)して労攘(ろうじょう)の者(もの)自(みずか)ら冗(じょう)なりとす。

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■後集5項

得趣不在多。
盆池拳石間、煙霞具足。
会景不在遠。
蓬窓竹屋下、風月自賖。

趣(おもむき)を得(え)るは多(おお)きに在(あら)ず。
盆池拳石(ぼんちけいせき)の間(あいだ)にも、煙霞(えんか)具足(ぐそく)す。
景(けい)を会(かい)するは遠(とお)きに在(あら)ず。
蓬窓竹屋(ほうそうちきおく)の下(もと)にも、風月(ふうげつ)は自(おの)ずから賖(はるか)なり。

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■後集6項

聴静夜之鐘声、喚醒夢中之夢、観澄潭之月影、窺見身外之身。

静夜(せいや)の鐘声(しょうせい)を聴(き)いては、夢中(むちゅう)の夢(ゆめ)を喚(よ)び醒(さ)まし、澄潭(ちょうたん)の月影(つきかげ)を観(み)ては、身外(しんがい)の身(み)を窺(うかが)い見(み)る。

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■後集7項

鳥語虫声、総是伝心之訣。
花英草色、無非見道之文。
学者、要天機清徹、胸次玲瓏、触物皆有会心処。

鳥語虫声(ちょうごちゅうせい)も、総(すべ)て是(こ)れ伝心(でんしん)の訣(けつ)なり。
花英草色(かえいそうしょく)も、見道(けんどう)の文(ぶん)に非(あら)ざるは無(な)し。
学ぶ者は、天機清徹(てんきせいてつ)、胸次玲瓏(きょうじれいろう)にして、物(もの)に触(ふ)れ、皆(みな)、会心(かいしん)の処(ところ)有(あ)らんことを要す。

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■後集8項

人解読有字書、不解読無字書。
知弾有絃琴、不知弾無絃琴。
以迹用、不以神用、何以得琴書之趣。

人(ひと)は有字(うじ)の書(しょ)を読(よ)み解(かい)するも、無字(むじ)の書(しょ)を読(よ)むを解(かい)せず。
有絃(ゆうげん)の琴(きん)を弾(だん)ずるを知(し)りて、無絃(むげん)の琴(きん)を弾(だん)ずるを知(し)らず。
迹(あと)を以(もつ)て用(もち)い、神(かみ)を以(もつ)て用(もち)いずば、何(なに)を以(もつ)てか琴書(きんしょ)の趣(おもむき)を得(え)ん。

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■後集9項

心無物欲、即是秋空霽海。
坐有琴書、便成石室丹丘。

心(こころ)に物欲(ぶつよく)無くば、即(すなわ)ち是(こ)れ秋空霽海(しゅうくうせいかい)なり。
坐(ざ)に琴書(きんしょ)有(あ)らば、便(すなわ)ち石室丹丘(せきしつたんきゅう)を成(な)す。

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■後集10項

賓朋雲集、劇飲淋漓楽矣。
俄而漏尽燭残、香銷茗冷、不覚反成嘔咽、令人索然無味。
天下事率類此、人奈何不早回頭也。

賓朋雲集(ひんぽううんしゅう)し、劇飲淋漓(げきいんりんり)として楽(たの)しめり。
俄(にわ)かにして漏(ろ)尽(つ)き、燭(しょく)残(のこ)らば、香(こう)銷(き)え、茗(めい)冷(ひ)やかにして、覚(おぼ)えず、反(かえ)って嘔咽(おうえつ)を成(な)し、人(ひと)をして索然(さきぜん)として味(あじ)無(な)からしむ。
天下(てんか)の事(こと)も率(おおむ)ね此(こ)れに類(るい)し、人(ひと)奈何(いかん)とも早(はや)く頭(あたま)を回(めぐ)らさん。

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■後集11項

会得個中趣、五湖之煙月、尽入寸裡。
破得眼前機、千古之英雄、尽帰掌握。

個中(こちゅう)の趣(おもむき)を会(かい)し得(う)れば、五湖(ごこ)の煙月(えんげつ)も、尽(ことごと)く寸裡(すんり)に入(はい)る。
眼前(がんぜん)の機(き)を破(やぶ)り得(う)れば、千古(せんこ)の英雄(えいゆう)も、尽(ことごと)く掌握(しょうあく)に帰(き)す。

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■後集12項

山河大地、已属微塵。
而況塵中之塵。
血肉身軀、且帰泡影。
而況影外之影。
非上上智、無了了心。

山河大地(さんがだいち)、已(すで)に微塵(びじん)に属(ぞく)す。
而(しか)るを況(いわん)や塵中(じんちゅう)の塵(じん)をや。
血肉身軀(けつにくしんく)、且(か)つ泡影(ほうえい)に帰(き)す。
而(しか)るを況(いわん)や影外(えいがい)の影(えい)をや。
上々(じょうじょう)の智に非(あら)ざれば、了々(りょうりょう)の心(しん)無し。

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■後集13項

石火光中、争長競短。
幾何光陰。
蝸牛角上、較雌論雄。
許大世界。

石火(せっか)の光中(こうちゅう)、長(ちょう)を争(あらそ)い短(たん)を競あ(きそ)う。
幾何(いくばく)の光陰(こういん)ぞ。
蝸牛(かぎゅう)の角上(かくじょう)、雌(し)を較(くら)べ雄(ゆう)を論(ろん)ず。
許大(いきばく)の世界(せかい)ぞ。

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■後集14項

寒灯無焔、敝裘無温、総是播弄光景。
身如槁木、心似死灰、不免堕落頑空。

寒灯(かんとう)に焔(ほのお)無(な)く、敝裘(へいきゅう)に温(あたたか)なきは、総(すべ)て是(こ)れ光景(こうえい)を播弄(はろう)す。
身(み)は槁木(こうぼく)の如(ごと)く、心(こころ)は死灰(しはい)に似(に)たるは、頑空(がんくう)に堕落(だらく)するを免(まぬが)れず。

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■後集15項


人肯当下休、便当下了。
若要尋個歇処、則婚嫁C完、事亦不少。
僧道雖好、心亦不了。
前人云、如今休去便休去、若覓了時無了時。
見之卓矣。

人(ひと)肯(あえ)て当下(とうか)に休(やす)めば、便(すなわ)ち当下(とうか)に了(りょう)ず。
若(も)し、個(こ)の歇(や)む処(ところ)を尋(たず)ねんこと要(ほっす)れば、則(すなわ)ち婚嫁(こんか)は完(まった)しと軀(いえど)も、事(こと)も亦(また)少なからず。
僧(そう)道(みち)好(よ)しと軀(いえど)も、心(こころ)また了(りょう)せず。
前人(ぜんじん)云(い)う、「如今(もし)、休(きゅう)し去(さ)らば、便(すなわ)ち休(きゅう)し去(さ)り、若(も)し了時(りょうじ)を覓(もと)むれば、了時(りょうじ)無(な)からん」と。
之(これ)を見るに卓(たく)なり。

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■後集16項

従冷視熱、然後知熱処之奔馳無益。
従冗入閒、然後覚閒中之滋味最長。

冷(れい)より熱(ねつ)を視(み)て、然(しか)る後(のち)に熱処(ねっしょ)の奔馳(ほんち)に益(えき)無(な)きを知る。
冗(じょう)より閒(かん)に入(い)りて、然(しか)る後(のち)に閒中(かんちゅう)の滋味(じみ)、最(もっと)も長(なが)きを覚(おぼ)ゆ。

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■後集17項

有浮雲富貴之風。而不必岩棲穴処。無膏肓泉石之癖。而常自酔酒耽詩。
競逐聴人、而不謙尽酔。
括淡適己、而不誇独醒。
此釈氏所謂、不為法纏、不為空纏、身心両自在者

富貴(ふうき)を浮雲(ふうん)とするに風(かぜ)有り。
而(しか)れども必(かなら)ずしも岩棲穴処(がんせいけっしょ)せず。
泉石(せんせき)に膏肓(こうこう)するの癖(へき)無し。
而(しか)れども常(つね)に自(みず)から酒(さけ)に酔(よ)い詩(うた)に耽(ふけ)る。
競逐(きょうちく)は人(ひと)に聴(まか)せ、而(しか)も尽(ことごと)く酔(よ)うを嫌(きら)わず。
恬淡(てんたんは)己(おのれ)に適(かな)い、而(しか)も独(ひと)り醒(さ)むを誇(ほこ)らず。
此(こ)れ釈氏(しゃくし)の所謂(いわゆる)、法(ほう)に纏(てん)ぜられず、空(くう)に纏(てん)ぜられず、身(み)と心(こころ)の両(ふた)つながら自在(じざい)なる者なり。

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■後集18項

延促由於一念、寛窄係之寸心。
故機閒者、一日遥於千古、意広者、斗室寛若両閒。

延促(えんそく)は一念(いちねん)に由(よ)り、寛窄(かんさく)は之(これ)を寸心(すんしん)に係(か)く。
故(ゆえ)に機(き)の閒(かん)なる者(もの)は、一日(いちにち)も千古(せんこ)より遥(はる)かに、意(い)の広(ひろ)き者(もの)は、斗室(としつ)寛(ひろ)きこと両閒(りょうかん)の若(ごと)し。

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■後集19項

損之又損、栽花種竹、儘交還烏有先生。
忘無可忘、焚香煮茗、総不問白衣童子。

之(これ)を損(そん)して又(また)損(そん)し、花(はな)を栽(う)え竹(たけ)を植(う)えて、儘(ことごとく)烏有(うゆう)先生(せんせい)に交還(こうかん)す。
忘(わす)るべき無(な)きを忘れ、香(こう)を焚(た)き茗(めい)を煮(に)て、総(すべ)て白衣(びゃくい)の童子(どうじ)に問(と)わず。

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■後集20項

都来眼前事、知足者仙境、不知足者凡境。総出世上因、善用者生機、不善用者殺機。

都(すべ)て眼前(がんぜん)に来(き)たる事(じ)は、足(た)るを知(し)る者(もの)には仙境(せんきょう)にして、足(た)るを知(し)らざる者(もの)には凡境(ぼんきょう)なり。
総(すべ)て世上(せじょう)に出(い)ずる因(いん)は、善(よ)く用(もち)うる者(もの)には生機(せいき)にして、善(よ)く用(もち)いざる者(もの)には殺機(さっき)なり。

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■後集21項

趨炎附勢之禍、甚惨亦甚速。
棲恬守逸之味、最淡亦最長。

炎(えん)に趨(はしり)り、勢(いきお)いに附(つ)くの禍(わざわ)いは、甚(はなは)だ惨(さん)にして、亦(また)甚(はなは)だ速(すみ)やかなり。
恬(てん)に棲(す)み、逸(いつ)を守(まも)るの味(あじわい)は、最(もっと)も淡(たん)にして、亦(また)最(もっとも)も長(なが)し。

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■後集22項

松澗辺、携杖独行、立処雲生破衲。
竹窓下、枕書高臥、覚時月侵寒氈。

松澗(しょうかん)の辺(ほとり)、杖(つえ)を携(たずさ)えて独(ひと)り行(ゆ)けば、立(た)つ処(ところ)、雲(くも)は破衲(はの)に生(しょう)ず。
竹窓(ちくそう)の下(もと)、書(しょ)を枕(まくら)にして高(たか)く臥(ねむ)れば、覚(めざ)むる時(とき)、月(つき)は寒氈(かんせん)を侵(ひた)す。

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■後集23項

色慾火熾、而一念及病時、便興似寒灰。
名利飴甘、而一想到死地、便味如嚼蝋。
故人常憂死慮病、亦可消幻業而長道心。

色慾(しきよく)は火(ひ)のごとく熾(さか)んなるも、而(しか)も一念(いちねん)病時(びょうじ)に及(およ)べば、便(すなわ)ち興(きょう)は寒灰(かんかい)に似(に)たり。
名利(めいり)は飴(あめ)のごとく甘(あま)けば、而(しか)も一想(いっそう)死地(しち)に到(いた)れば、便(すなわ)ち味(あじわ)いは嚼蝋(しゃくろう)の如(ごと)し。
故(ゆえ)に、人(ひと)、常(つね)に死(し)を憂(うれ)え、病(やまい)を慮(おもんぱか)らば、亦(また)幻業(げんぎょう)を消(け)して、道心(どうしん)を長(ちょう)ずべし。

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■後集24項

争先的径路窄、退後一歩自寛平一歩。
濃艶的滋味短、清淡一分自悠長一分。

先(さき)を争(あらそ)うの径路(けいろ)は窄(せま)く、退(しりぞ)きて後(おく)ること一歩(いっぽ)なれば、自(おのず)から一歩(いっぽ)を寛平(かんぺい)にす。
濃艶(のうえん)の滋味(じみ)は短(みじ)かく、清淡(せいたん)なること一分(いちぶん)なれば、自(おのず)から一分(いちぶん)を悠長(ゆうちょう)にす。

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■後集25項

忙処不乱性、須閒処心神養得清。
死時不動心、須生時事物看得破。

忙処(ぼうしょ)に性(しょう)を乱(にだ)さざらんとせば、須(すべか)らく閒処(かんしょ)の心神(しんしん)を養(やしな)い得(え)て清(きよ)かるべし。
死時(じじ)に心(こころ)を動(うご)かさざらんとせば、須(すべか)らく生時(せいじ)に事物(じぶつ)を看(み)得(え)て破(やぶ)るべし。

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■後集26項

隠逸林中無栄辱、道義路上無炎涼。

隠逸(いんいつの)林中(りんちゅう)に栄辱(えいじょく)無く、道義(どうぎ)の路上(ろじょう)に炎涼(えんりょう)無し。

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■後集27項

熱不必除、而除此熱悩、身常在清凉台上。
窮不可遣、而遣此窮愁、心常居安楽窩中。

熱(ねつ)は必(かなら)ずしも除(のぞ)かず、而(しか)も此(こ)の熱悩(ねつのう)を除(のぞ)かば、身(み)は常(つね)に清凉台(せいりょうだい)の上(うえ)に在(あ)らん。
窮(きゅう)は遣(や)るべからず、而(しか)も此(こ)の窮愁(きゅうしゅう)を遣(や)らば、心(こころ)は常(つね)に安楽窩(あんらくか)の中(なか)に居(お)らん。

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■後集28項

進歩処、便思退歩、庶免触藩之渦。
着手時、先図放手、纔脱騎虎之危。

歩(ほ)を進(すす)むる処(ところ)、便(すなわ)ち歩(ほ)を退(しりぞ)くるを思(おも)わば、庶(ほと)んど藩(まがき)に触るるの禍(わざわい)を免(まぬが)れん。
手(て)を着(つ)くる時(とき)、先(まず)は手(て)を放(なは)つことを図(はか)らば、纔(わず)かに虎(とら)に騎(の)るの危(あやう)きを脱(まぬが)れん。

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■後集29項

貪得者、分金恨不得玉、封公怨不受侯、権豪自甘乞丐。
知足者、藜羮旨於膏梁、布袍煖於狐貉、編民不譲王公。

得(う)ることを貪(むさぼ)る者(もの)は、金(きん)を分(わか)たるるも玉(ぎょく)を得(え)ざるを恨(うら)み、公(こう)に封(ふう)ぜらるる侯(こう)を受(う)けざることを怨(うら)み、権豪(けんごう)なるも自(みず)から乞丐(きっかい)に甘(あま)んず。
足(た)ることを知(し)る者(もの)は、藜羮(れいこう)も膏梁(こうりょう)より旨(うま)しとし、布袍(ふほう)も狐貉(こかく)より煖(あたた)かなりとし、編民(へんみん)も王公(おうこうに譲(ゆず)らず。

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■後集30項

矜名、不若逃名趣。
練事、何如省事閒。

名(な)に矜(ほこ)るは、名(な)を逃(のが)るるの趣(おもむき)あるに若(しか)ず。
事(こと)を練(ね)るは、何(なん)ぞ事(こと)を省(はぶ)くの閒(かん)なるに如(し)かん。

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